日本国内で自動車の運転免許を取得する場合、最終的に高速道路を運転する実技試験が入っており、その際には教習所の車に教官1名、生徒3名が乗り込んで、順番に運転を交代しながら指定の高速道路のPA等に入りつつ高速道路の実技試験が行われます。
この試験が終われば、もうほとんど免許の取得が目の前に迫ってきている事や、あまりに運転技術や素行に問題がある生徒は、この高速道路の実技試験に参加できませんので、もう卒業しても良いくらいの生徒のみで行われるのも特徴です。
そこで、教官を乗せて、生徒3人が交代で高速道路を運転するのですが、この際に必ずといっていいほど、教官から今から我々だけの秘密の話があるので、皆さん内緒にして下さい・・・、このような感じで説明があるのですが、経験されている方も多いはず。
自動車教習所の最終試験で行われる教官との秘密の話について。
教官が突然、秘密の話があると車の中で生徒3人に話しはじめますので、最初はPAで食事でもおごってくれるのかと思って聞いていたら、どうやらそうではないらしくて、これから法定速度を超える運転をするので・・・、こんな話になっていました。
高速道路の場合、一般道路よりも安全が確保されていることも多く、交通量が少ない地方の教習所では、このような感じで教官との秘密の話が交わされることが普段からあるようで、それから、教官の指導の元、時速100キロを超える運転を何度かすることになります。
ただし、教習車ですから加速速度も悪く、他の車が走行していたら左車線をゆっくりと走行しないといけませんので、前後左右に他の車がいない時に、ちょこっとアクセルを踏み込んで制限速度を少し超えるくらいの運転です。
後方から猛スピードで迫ってきたガンメタのR32-GTR。
私と同じく他の生徒2名で、教官との秘密の約束を交わして、教習車で高速道路の最終実技試験を行っていた所、教官がスピードを落とすように指示を出してきたので、何かと思ったら、後ろからすさまじい勢いで迫ってくる車の姿がありました。
当時は車のことを全く知らなかったのですが、教官があれは速い車だと言っていたのが印象的で、見た感じも相当早そうな車だったので、速やかに速度を落とすと、あっという間にその車は教習車を追い抜いて消え去ることになります。
それを見た教官が、流石にあれは出し過ぎだな・・・、あんな運転はしないようにと3人の生徒に指導を始めるんですけど、さっきの約束と言っていることが違うのでは?と思いつつ、その最後の試験を無事に終わらすことになります。
その時は全く分からなかった、凄まじい速度で教習車を追い抜いていった車については、後ほど車に詳しくなった際に、日産のR32−GTRであることを知り、R32ならあんなものかな?と妙に納得した最後の教習所の思い出です。
教官から秘密の約束をされるかされないかは、その教習車に乗っている3人の生徒の適性もあるのかもしれませんが、教習所最後の試験の記憶はその後も長期間頭の中に残ることになるので、是非、約束を取り付けてみて下さい。