車両盗難被害や無保険車との交通事故、当て逃げやイタズラなど、あらゆる車の事故やトラブルから車両とオーナーを守ってくれるのが任意自動車保険であり、その中の車両保険への加入こそが、何かあった際に全額保険会社が保証してくれる保険です。
ただし、車両保険には年式によって減価償却が行われるため、あまりに古い車は車両保険に加入することが出来ませんし、新車なら全く問題はないのですが、年々車両保険の補償金額は少なくなっていくので、その点だけは要注意と言えます。
更に、年齢が若い人、GTRやTYPE-Rのように事故率や盗難率が極端に高い車の場合、車両保険への加入を断られることも多く、その際には保険の代理店と交渉をすることになりますし、加入できてもかなりの金額が保険料として必要になります。
そのような車の中でも、特に車両保険の料金料が高いことで有名な、マツダのRX-7FD3Sを購入して、社会人になったばかりの20歳の若さでそのRX7を運転していた人が実際に交通事故にあってしまった際の話をご説明したいと思います。
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年齢20歳でマツダRX-7を購入すると保険が大変?
現在では、かなり古い車になってしまっていますが、未だに人気があるロータリーエンジンを搭載したマツダRX7を欲しいと思う若い人が出てきてもおかしくありませんし、平成初期の車なのに中古相場は200万円から400万円前後と、新車で購入時と殆ど変わらない状態で市場で取引されているのも特徴的です。
新卒で社会人になって200万円を超える車をフルローンで購入するのは大変勇気がいることなのでしょうけど、最近では新卒で車を購入する人がめっきり減ってしまって、特に今時、若い人でRX7を購入する人はかなり珍しいのではないかと思います。
このRX7を購入した20歳の人は、そのローンの支払も大変になるのですが、自動車保険の加入も相当苦労しているようで、保険自体の加入を拒否される、車両保険だけは加入不可と言った状況で、なかなか保険に入れない様子。
そこで、知り合いの保険代理店に何とかお願いをしてから、何とか対人、対物無制限、人身傷害、車両保険のフルセットに加入できることになったのですが、その保険料は驚きの5万円であり、この金額を毎月保険会社に支払うことになったそうです。
保険料5万円だと年間の保険料金が60万円、2年間で120万円もの保険料が必要になるわけなのですが、そこまでしてもRX-7を所有する際には、保険に入っておきたい事情があったようで、その理由もパワーの有るターボ車でFRの為、とにかく交通事故を起こす可能性が高いとご自分でも判断していたようですね。
RX-7は車両も軽くて踏めば前に出るスポーツカー。
20歳の若さでRX7を購入しており、購入後はあまりのローンや保険料の支払いで大変厳しい生活になってしまったようですが、それでも憧れのRX-7を購入して大変満足そうにして、会社が終わった後や、土日の休みの際にはあちこちに出かけていたようです。
ただし、RX-7は燃費がとても悪いので、ハイオクガソリンを購入するお金にも困ってしまっていたようで、給料の全てをRX7に使って、生活費などは実家でまかないつつ、何とか生活できるのは実家の力が多いいのでしょうね。
このRX7なんですけど、好きな人には大変興味深いデザインになっていて、しかもロータリーエンジンを搭載したターボ仕様の280馬力前後のFR車ということもあり、ブーストを掛けたりしたらそれは扱いにくいハイパワーの車になります。
それから暫くRX7を運転していて、だいぶ運転に慣れた頃に多くの人がやってしまう、サーキットに行ってRX7を全開走行してみたくなったそうで、20歳のこのオーナーさんも早速サーキットに行くことになります・・・。
サーキットでRX7が全損事故でも車両保険があるので安心?
しかし、世の中はそうは上手く行きませんので、RX7に乗ってサーキットを走行していた際に、なんと全開走行でバックヤードに突撃していまい、そのままRX7は動かなくなってしまいました。ただ、この時は修理で直ると思っていたそうです。
自動車修理工場に持ち込まれたRX7は実はフレームが完全に逝ってしまっているかなりの大事故だったらしくて、これを修理するのは不可能との判断により、その場で廃車にすることが決まり、20歳のオーナーさんは保険会社に保険の申請を行います。
毎月5万円の高額な車両保険料を支払っていた、この20歳のオーナーさんですから、もしもの時の車両保険と言った感じで、保険会社にRX7の全損した際の保険料を支払って貰う予定だったのですが、その答えは無残にも、保険金は1円も出ませんよ・・・。
え?、保険金出ないんですか?、その時は全く意味がわからなかったそうなのですが、この20歳のオーナーさんは、サーキット走行時は保険が適用外になることを知らなかったらしくて、保険があるから安心だと勘違いをしていたようですね。
サーキット走行時には全ての自動車保険が適用されなくなります。
サーキット走行時は、当然ですが、いかなる自動車保険も適用されなくなりますので、サーキット走行の際に保険に入る場合は、保険会社と相談してそれ用に保険を契約しないといけませんし、普通はなかなか対応してくれません。
サーキット走行は自腹で修理できるくらいの金銭力がない場合、他人にぶつけられて全損になっても自己責任になりますので、それを理解した上で、サーキット走行をするようにしておいて下さい。でないと、車両保険出ませんから・・・。
サーキット走行で車をぶつけてしまって、車両保険もでない場合は、一括査定で売却をするか、廃車買取業者に依頼をして買い取ってもらう事になりますけど、スポーツカーの場合は事故車でも高く売れるのがせめてもの救いになるでしょうか?