車に関心がない人であれば、恐らくは絶対に交換しない消耗品のパーツとしてサスペンションと呼ばれているパーツがあるんですけど、サスペンションの場合は普通に車を使っている人なら先ず交換することは一度もないと断言しても良いパーツです。
サスペンションというのは、大きなバネが強いた感じでタイヤを車に取り付ける際に必ず必要になる部品であり、サスペンションがない場合は地面の振動がそのまま車内に伝わりますのでとてもではありませんが普通に運転すること自体ができなくなります。
中世のヨーロッパの馬車をイメージすると大変わかりやすいんですけど、馬車に大きな車輪がそのままついていると、地面との振動が全て馬車の中に伝わってくることになりますので、車がそのような状態になったらどうなるかは容易に想像が出来ます。
地面との振動やショックを吸収してくれるサスペンションは、車にとって必ず必要になる重要なパーツであり、そうそう簡単に消耗して交換しないといけなくなるものではありませんが、流石に10万キロも走行しているとヘタってきてしまいます。
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車のサスペンションがヘタってきても致命的な問題にはならない?
新車で購入した車の場合、恐らくはそうそう簡単にサスペンションがヘタってくることはありませんので、一生サスペンションを交換することなく買い替えで売却するまでそのまま車に乗っている人も沢山いるんですけど、中古車の場合は話が別です。
中古車を購入する場合、見た目だけではその車がどのような使われ方をしてきたのかが全く分かりませんので、整備書類を確認してもサスペンションの状況も大変わかりにくいこともあり、実際にその車を運転しないとサスペンションの状態が分かりません。
ただ、ある程度車の運転に慣れている人でないと、サスペンションがヘタっているとか、交換時期になっていることも分からない位の話になりますから、そこまでシビアになることはないのかもしれませんが、ヘタってくると本来の性能は出なくなります。
サスペンションの場合は交換時期になっていても、バッテリー等とは異なり普通に運転することが出来るのも事実なので、普通に街乗りをしている人なら、どれだけサスペンションがヘタってきても全く気にせずに車に乗っている人も結構いますからね。
峠道やサーキットで全開走行をする人ならサスペンションのヘタリは命にかかわる問題になるんですけど、普通に街乗りを楽しむ程度や買い物で近場に荷物を積んで運転をしているような人であれば、サスペンションのヘタリは大した問題ではないのです。
車のサスペンションがヘタってきたら交換かオーバーホールか?
当然、車のサスペンションには常に負荷がかかっている状態になりますので、全く運転をしない車であっても常に1トンを超える負荷がサスペンションにはかかっていますから、保管をしておくだけでサスペンションは劣化をしていきます。
また、10年単位で車を保管している人は相当レアな車をショーケースに飾っているような富裕層の人くらいでしょうから、大した問題ではないのでしょうけど、普通に車を運転していても大凡10万キロも走行すればサスペンションはヘタっているはずです。
その場合、サスペンションを本来の性能に回復させる方法としては、純正やオーリンズなどの社外品の車高調も含めて、新品のサスペンションに交換をするか、現在使っているサスペンションをオーバーホールして修理することになります。
オーバーホールよりも新品購入のほうが安くて修理が早くなる?
この場合、どちらが良いのかと言えば、余程愛着があり特注で制作しているサスペンションなら別でしょうけど、一般的に市販をされている社外品の車高調や純正サスペンションの場合は、オーバーホールよりも新品で購入したほうが安くなる事が殆どです。
レーシングカーの制作をしている専門家に依頼をして制作をしたような特注品のサスペンションの場合は、どう考えてもオーバーホールをしたほうがお得になります。
オーバーホールの料金も決して安くありませんし、オーバーホールを依頼する場合は、その間車を修理工場に預けないといけなくなりますから、それなら新品を持ち込んでその日に交換整備をしてもらった方が効率がとても良いわけです。
一度、サスペンションを車から取り外してしまうと、新品に交換する場合でもオーバーホールする場合でも、4輪アライメント調整をしないと車が真っ直ぐ走りにくくなる恐れがありますので、その費用も含めて車検費用位の結構な予算が必要になります。