MoTeCのセッティング費用がVProよりも高額になる理由

スポーツカーのチューニング、所謂、パワーアップをさせる改造を行った場合、特にターボやスーパーチャージャーを取り付けたり、エンジン周りを大幅に改造したりした場合等は、純正のCPU（ECUとも言います）では正しい車の制御ができなくなります。

その場合に、純正CPUの配線に割り込ます感じで、サブコンやフルコンと呼ばれている追加のCPUを取り付けてセッティングを行い、改造をした車の状態に見合った適切な状態にして、最大限に車の性能が発揮できるようにするのがベストな方法です。

一般的にはサブコンよりもフルコンのほうが相当セッティングの自由度が高いですから、大幅なチューニングを行ったスポーツカーでは、大抵はVProやMoTeC等のフルコンを取り付けているのが普通で、控えめチューンの場合はE-Manegeアルティメイト。

そこで、フルコンを取り付ける場合、殆どの場合でHKSのVProとMoTeCを検討する人が多いのですが、フルコンを購入するだけではなくて、セッティングと呼ばれるプロよるCPUの設定を行う必要もあるのですが、この費用が想像以上に高額になります。

まあ、高額といっても、実際にフルコンのセッティングをした経験がある人ならご存知ですが、相当な速度を出したり、時間をかけて何度も車を走らせながらセッティングを行うのは簡単ではないですし、その技術も独自のものなので、致し方なしなのです。

このセッティング費用についてはショップにより大きな開きがありますので、絶対的な相場ってのはありませんが、必ずMoTeCの方がVProよりもセッティング費用がかなり割高になっていることが殆どで、その理由は手間暇がかなり掛かるという単純な理由。

MoTeCはセッティングの自由度がVProよりも大幅に広いですから、本当に技術のあるプロショップに依頼をすれば、より車の性能を発揮できるのは間違いないのですが、VProでも普通に考えれば十分すぎる性能なので、個人的にはVProの方がお勧めです。

予算に糸目はつけない、金はいくらでもあるというのであれば、MoTeCを買えば良いですし、セッティング費用もショップによって全然違ってきますが、MoTeCの方がかなり割高になるのが普通なので、100万、200万なんか端金と思うならMoTeCですね。

どちらが良いというものではなくて更には車全体に施したハードウェアの性能を最大限に引き出すのがフルコンの役割なので、大したチューニングをしていない場合、実はサブコンでも十分、純正CPUでも十分ってこともあるので、それも確認をしましょう。

MoTeCとVProのどちらが良いか？、この論争をしても実は意味がなくて、お金があればMoTeCで、節約したいならVProって覚えておいたほうが良いのと、後はMoTeCになると本当のプロショップでないと正しいセッティングができていないことが多いです。

更に知っておいてほしいのが、以前プロショップがVProを取り付けてセッティングを出していたフルチューンの車を運転したことがあるのですが、アクセルを踏んでも加速がもたつき、全然駄目だったですけど、その原因は究極のハズレエンジンだったから。

プロショップの社長さん曰く、GT用のレーシングカーを制作しているプロのメカニックがチューニングをしても、究極のハズレエンジンの場合は全く結果が出ないこともあるそうで、市販車にはそういった車体も出回っていて、相当苦労すると話してました。

レーシングカーを制作する場合、最低でも3機のエンジンをプロが組み上げて、一番良い結果を出したアタリエンジンを採用するのが常識ですが、一般車の場合、最初から車についているエンジンを使うのが基本ですから、ハズレの場合は交換しかありません。

フルコンを付ける場合、出来ればアタリエンジンが好ましく、最低でも普通のエンジンくらいはほしいですし、実際にエンジンフルチューニングをしないと結果がわからないことも多いですから、こういったリスクもあることを理解してからフルコン購入です。

一度フルコンに手を出すと、ハズレエンジン登載の車の場合は、泥沼にハマってしまうことが多いですし、それでショップ側とトラブルに成ることだってありますので、最初によくプロショップと相談をしてから、MoTeCなりVProなりを購入しましょう。

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