WRCのラリーカーに搭載されているミスファイアリングシステムについて、公道で走行して問題がないのであれば、多少の騒音問題でのご近所トラブル位なんとかなるので、自分の所有する車に取り付けたいと思う方もいらっしゃるかもしれません・・・。
それで、実際にプロショップでミスファイアリングシステムを取り付けるチューニングを施した場合、いくら位の費用が掛かるのかを確認してみたのですが、費用は30万円から50万円くらいで取り付けが可能らしくて、予算に余裕がある人なら現実的です。
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ミスファイアリングシステムの取り付けをする際にはフルコンが必須。
ミスファイアリングシステムの取り付けをする場合、必ずフルコンと呼ばれているVProやMOTEC等の社外品のCPUとハーネスが必要になりますので、これの価格が大凡で30万円前後しますから、フルコンがついている車なら20万円位で改造が可能です。
当然ですが、ミスファイアリングシステムを搭載するとCPUの書き換えをしないといけなくなりますのでセッティング費用は別途かかる事になるのですが、セッティングがご自分で出来る人であればそちらの費用はかからないので、コストダウンは可能です。
ですから、ミスファイアリングシステムを取り付ける車の状態によって大きく費用が異なるチューニングですので、一度、専門のプロショップに持ち込んで見積もりや相談を受けたほうが良いのですけど、それほど難しいチューニングではないとのことでした。
ミスファイアリングシステムを取り付けると燃費が極端に悪化する。
ミスファイアリングシステムを取り付けた場合、必ず発生するデメリットが騒音問題に合わせて燃費の極端な悪化であり、唯でさえ燃費が悪くなりがちのターボ車の燃費がこれで更に悪くなることから、実際に取り付けている人は殆どいないとのことでした。
また、ミスファイアリングシステムの特徴としては、常にバックファイアーがマフラーから出る状態になるので、マフラーに掛かる負担も大きくて、騒音が大変煩いため、ご近所さんとの騒音トラブルで必ず問題になる事もあり、それの検討も事前に必要です。
このことからミスファイアリングシステムを取り付ける場合、騒音問題に発展しない保管場所を持っていて燃費が極端に悪化しても問題がない位の資金力がある人でないと、ミスファイアリングシステムを取り付けた後の車の維持が大変難しい事になります。
ミスファイアリングシステムは一般道では殆ど意味がない。
ミスファイアリングシステムの特徴としては、ブレーキを踏んでいる際でもタービンをぶん回してコーナーでの立ち上げ加速を速くしていることですから、普通に街乗りなどで車を運転する場合、直線道路を走行する場合などでは殆ど意味がありません。
また、一般道で曲がる運転というのは、交差点を運転しているような状況であることが多くて、ミスファイアリングシステムのようにタービンを常に回転させて高速で立ち上がる様な運転のメリットが発生するのは信号がない峠道くらいになるのが現状です。
峠道でも一般道でミスファイアリングシステムが必須になっている時点で完全に道路交通法に該当する運転をしている可能性が高いので、正直言ってナンバーが付いている車にミスファイアリングシステムを取り付けるメリットが殆ど見当たりません・・・。
競技用のレース専用車両ならミスファイアリングシステムも有用です。
一般的な車にミスファイアリングシステムを取り付けても、メリットよりもトラブルに巻き込まれるデメリットのほうが圧倒的に多いので、警察に目をつけられたり、ご近所からトラブルになったりと、このデメリットを超えるメリットがあるかどうかですね。
完全な競技用の車両であればミスファイアリングシステムのメリットもあるのでしょうけど、WRCのラリーカー並のチューニングをした場合、日本の公道や駐車場で保管する場合において、必ず不利益になりますのでそれを理解してから取り付けましょう。