セラミック製のブレーキが国産車に普及しない理由

先日、国産のスポーツカーに乗っている人と話をしていた際に、ブレーキのチューニングについての話が出てきたんですが、何故国産のスポーツカーではセラミック製のブレーキを採用していないのか?、セラミック製のブレーキを取り付けたいとの話です。

これの答えはとても簡単で、確かにフェラーリやポルシェなどの海外のスポーツカーでは一部の車両でセラミック製のブレーキを採用しており、その高い制動力をアピールしていますし、実際にスポーツカーではセラミック製のブレーキの性能は相当高いです。

しかしながら、セラミック製のブレーキは大変高額なパーツになっており、例えばポルシェの黄色のブレーキで有名なPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)の場合、その部品代だけで国産の車が新車で購入できるくらい本当に高額です。

 

 

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セラミック製のブレーキが国産車に普及しない理由。

 

確かに性能だけで見れば、セラミック製のブレーキは性能が高く、スポーツカーで全開走行をした際の制動力は大変高いのですが、それ以前に価格が高すぎることから、そのようなブレーキを国産車に採用しても、商業的に全く釣り合わない売れない車です。

ポルシェやフェラーリの限定車両の場合、価格はいくら高くても良いので、性能がよいスポーツカーが欲しい人達が購入する訳ですから、べつに価格が跳ね上がっても構わないことや、大排気量で500馬力前後のパワーになるとセラミックが活躍する訳ですね。

ですから、どうしてもセラミック製のブレーキを国産のスポーツカー、例えばマツダのRX7とかロードスター、日産のシルビアやGT-R等に取り付けたいのであれば、特注のワンオフ制作をすれば取り付けは可能ですが、価格は青天井になるので非現実的です。

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日本の公道を走行するのであればセラミックは不要。

 

ブレーキについては、全ての環境で最大のパフォーマンスを出すのではなくて、走行速度によって、最適なブレーキが変わってくることから、何でもかんでもセラミック製通いというわけではありませんし、日本の公道を運転するなら通常のブレーキで無問題。

最初から標準でセラミック製のブレーキが取り付けられているスポーツカーを見ればわかりますが、どれも大排気量でパワーやトルクも桁違いの車ばかりであり、それらの車を全開走行した際にセラミック製のブレーキが最大の効果を発揮できるという訳です。

ブレーキに関しては、確かに国産のスポーツカーでもエンジンチューンや排気系のチューンを行い、適切にプロがフルコンでセッティングを出さば、ブレーキの容量がたりなくなるのですが、それでも他の車種の流用で十分対応できますし、価格も現実的です。

 

 

セラミック製のブレーキは一式交換が基本でコストが桁違い。

 

フェラーリやポルシェなどの一部の車両には標準で採用されているセラミック製のブレーキですが、それでも全ての車両に標準装備されていないのを見ても分かる通り、このクラスの高性能スポーツカーであっても、べつにセラミック製は必須ではありません。

その理由は、価格の高さなんですけど、メンテナンスの際にはそれは顕著になり、例えば車検の際にブレーキパッドの交換をする場合、国産のスポーツカーならパッドのみを交換したり、ローターを研磨して対応できますが、セラミック製はそれができません。

基本的にセラミック製のブレーキはその高性能と安全性、信頼性を維持する為に、ローターからパッドまでのブレーキシステム一式をアッセンブリー交換するのが基本であり、その際のパーツ代や工賃が相当高額になりますから、維持するのが本当に大変。


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